「喉が渇いたから水を飲む」
普段、私たちの水分補給は、この程度の意識で十分かもしれません。しかし、筋トレをしている人にとって、水分補給は単なる喉の渇きを潤す行為ではありません。
実は、水分と筋肉は非常に密接な関係にあり、適切な水分補給をすることで、トレーニング効果を劇的に向上させることができます。
この記事では、なぜ水分が筋肉にとって重要なのか、そして、筋トレをしている人が1日に摂るべき最適な水分量と、効果的な飲み方について、初心者にもわかりやすく解説します。
なぜ水分が筋肉に重要なのか?

筋肉は、約75%が水分でできています。体内の水分量が不足すると、筋肉のパフォーマンスが下がるだけでなく、さまざまな悪影響が出てしまいます。
1. 筋肉の合成・成長を助ける
タンパク質は筋肉の材料ですが、そのタンパク質を筋肉まで運ぶのは、血液中の水分です。
水分が不足すると、血液がドロドロになり、栄養素が筋肉に届きにくくなります。これにより、筋肉の合成がうまく行われず、せっかく摂ったプロテインも無駄になってしまう可能性があります。
2. 筋肉のパフォーマンスを維持する
体内の水分が1%失われるだけで、筋力や持久力が低下すると言われています。
筋トレ中は、たくさんの汗をかきます。水分が不足すると、筋肉の動きが悪くなり、いつもよりも力を出しにくくなります。また、筋繊維の柔軟性が失われ、怪我のリスクも高まります。
3. 老廃物の排出を促す
筋トレをすると、筋肉のエネルギー代謝によって、乳酸などの老廃物が発生します。
水分は、これらの老廃物を体外に排出する役割も担っています。水分が不足すると、老廃物が体内に溜まりやすくなり、疲労回復が遅れる原因となります。
4. 基礎代謝を上げる
水分を摂ることで、血行が良くなり、体温が上昇します。
これにより、基礎代謝が上がり、脂肪が燃焼しやすい体になります。特に、冷たい水ではなく、常温の水を飲むのがおすすめです。
筋トレをしている人が1日に摂るべき最適な水分量

「1日に2リットル水を飲むといい」という話を耳にしたことがあるかもしれませんが、筋トレをしている場合は、それ以上の水分補給が必要になることがあります。
1日に必要な水分量は、体重、活動量、気温などによって異なりますが、一般的に以下の計算式を目安にしましょう。
体重 × 30〜40ml
- 60kg × 30ml = 1,800ml
- 60kg × 40ml = 2,400ml
つまり、1.8〜2.4リットル程度の水分が必要になります。
さらに、トレーニングをする日は、「トレーニング時間1時間あたり500〜1,000ml」を追加で摂るようにしましょう。
1.8〜2.4リットル + 0.5〜1.0リットル = 2.3〜3.4リットル
この量を1日の中でこまめに分けて摂ることが大切です。
水分補給の正しい飲み方

ただ量をたくさん飲めば良い、というわけではありません。正しい飲み方をすることで、水分を効率よく体内に吸収させることができます。
1. 「喉が渇く前に飲む」が鉄則
喉が渇いたと感じた時には、すでに体は軽度の脱水状態にあります。
- 朝起きた時、食事の前、お風呂の後など、「こまめに」水分を摂る習慣をつける。
- 筋トレ中は、15〜20分おきにコップ1杯程度の水を飲む。
2. 一度に大量に飲まない
一度に大量の水を飲むと、胃腸に負担がかかるだけでなく、尿としてすぐに排出されてしまいます。
- コップ1杯(200ml)程度の水を、ゆっくりと時間をかけて飲む。
- 1日を通して、少しずつ水分を補給することを意識しましょう。
3. 飲むものの種類を使い分ける
| 水分の種類 | 説明 |
|---|---|
| 水 | 普段の水分補給には、常温の水が最もおすすめです。 |
| スポーツドリンク | 激しい筋トレや長時間のトレーニング中は、スポーツドリンクを活用しましょう。水分だけでなく、汗で失われたミネラルや、エネルギー源となる糖質も補給できます。 |
| お茶やコーヒー | 利尿作用があるため、水分補給には向きません。 |
参照:マス・ジェネラル・ブリガム「アスリートのための水分補給のヒント・コツ」
水分補給に関するQ&A

Q1. 水分を摂りすぎると水中毒になる?
水分を摂りすぎることで、血液中のナトリウム濃度が薄まり、「水中毒」という状態になることがあります。
しかし、これは短時間に大量の水を摂取した場合に起こるもので、一般的な筋トレをしている人が1日の目安量を守って水分を摂る分には、ほとんど心配ありません。
Q2. むくみやすい体質だけど、水をたくさん飲んでも大丈夫?
むくみの原因は、水分の摂りすぎだけでなく、塩分の摂りすぎや運動不足、血行不良などが考えられます。
むしろ、水分をしっかり摂ることで、体内の余分な塩分を排出し、血行を良くするため、むくみの解消につながることがあります。
Q3. 筋トレ中に冷たい水を飲むのはダメ?
冷たい水は、体を冷やしすぎ、胃腸に負担をかけることがあります。
筋トレ中は、常温の水か、少し冷たいと感じる程度の水を飲むのがおすすめです。
まとめ

今回は、水分補給と筋肉の関係、そして1日の最適な摂取量について解説しました。
- 筋肉の約75%は水分でできているため、水分は筋肉の合成、パフォーマンス維持、疲労回復に不可欠。
- 1日の最適な水分量は、体重 × 30〜40ml + トレーニング中の水分量。
- 水分は、「喉が渇く前に」、「こまめに」、「少しずつ」飲むのが正しい飲み方。
- 普段は水、激しい運動中はスポーツドリンクと、飲み物を使い分けることも大切。
水分補給は、筋トレの効果を大きく左右する重要な要素です。
この記事を参考に、正しい水分補給を習慣にして、健康的で効率的な体づくりを目指しましょう!
