「若い頃は少し運動するだけで筋肉がついたのに、最近はなかなか…」 「もう年だから、筋肉をつけるのは難しいのかな?」
年齢を重ねるにつれて、体つきが変わってきたと感じる人は多いのではないでしょうか。
筋肉は、私たちの体を支え、代謝を保つための大切な組織です。しかし、残念ながら筋肉量は、何もしなければ年齢と共に減少していきます。
この記事では、なぜ年齢を重ねると筋肉が減っていくのかというメカニズムから、20代、30代、40代、そして50代以降という年代別に、筋肉量を維持・増加させるための効果的な運動法まで、初心者にもわかりやすく解説します。
年齢に合った正しい知識を身につけて、いつまでも健康的で動ける体を手に入れましょう。
筋肉が年齢と共に減少する2つの原因

「老化」と一言で片付けられがちですが、筋肉量が減少するのには、明確な理由があります。
1. 筋合成能力の低下
私たちの体では、常に「筋合成」と「筋分解」が繰り返されています。
若い頃は、筋合成が筋分解を上回るため、筋肉量は維持・増加します。しかし、年齢を重ねると、この筋合成能力が低下するため、次第に筋分解が優位になり、筋肉量が減っていくのです。
この現象を「サルコペニア」といい、特に50代以降で顕著になります。
参考:厚生労働省「サルコぺニア(さるこぺにあ)」
2. 活動量の減少
歳を重ねると、仕事や生活習慣の変化から、運動する機会が減りがちです。
筋肉は、使わなければどんどん衰えていきます。活動量が減ることで、筋肉への刺激が不足し、筋合成がさらに低下してしまいます。
年齢別|筋肉を維持・増加させるための運動法

ここからは、年代別に筋肉量の変化と、効果的な運動法について解説します。
20代:筋肉の成長期!「負荷をかけるトレーニング」を
20代は、体の中で最も筋肉が成長しやすい時期です。筋合成能力がピークにあり、少しの運動でも筋肉がつきやすいのが特徴です。
- 成長ホルモンや男性ホルモン(テストステロン)の分泌が盛んで、筋肥大しやすい。
- 回復力も高いため、高い負荷のトレーニングにも耐えられる。
おすすめの運動法:
- 高負荷の筋トレ: スクワットやベンチプレス、デッドリフトなど、「BIG3」と呼ばれる全身を使う高負荷のトレーニングがおすすめです。
- 頻度: 週3〜4回程度
30代:衰えの始まり?「筋力維持」を意識する
30代になると、徐々に成長ホルモンの分泌量が減り始め、筋合成能力もわずかに低下し始めます。
- 20代に比べて、筋力が落ち始める兆候が見られる。
- 仕事や家庭との両立で、運動する時間が減りがちになる。
おすすめの運動法:
- 全身の筋トレ: 筋力低下を防ぐために、下半身、上半身、体幹と、全身の筋肉をバランス良く鍛えましょう。
- インターバルトレーニング: 短時間で心拍数を上げるHIIT(高強度インターバルトレーニング)などは、忙しい30代でも効率よく運動できます。
- 頻度: 週2〜3回程度
40代:代謝が落ちる時期!「大きな筋肉」を鍛える
40代になると、基礎代謝がさらに落ち、太りやすさを実感する人が増えてきます。筋力も本格的に衰え始める時期です。
- 筋分解が筋合成を上回り始める。
- 姿勢が悪くなったり、肩こりや腰痛に悩まされる人が増える。
おすすめの運動法:
- 大きな筋肉を鍛える: 基礎代謝を上げるために、下半身(お尻、太もも)、背中、胸といった体の中でも特に大きな筋肉を重点的に鍛えましょう。
- 柔軟運動: 筋肉や関節が硬くなりやすいため、ストレッチやヨガなどで柔軟性を保つことが大切です。
- 頻度: 週2回程度
50代以降:サルコペニア対策!「軽い負荷で継続」を
50代以降は、サルコペニアの進行が加速し、筋肉量が急激に減少していきます。筋肉を維持することが、健康的な老後のために不可欠となります。
- 筋肉量の減少が顕著になる。
- 転倒のリスクが高まる。
おすすめの運動法:
- 自重トレーニング: スクワットやプッシュアップなど、自分の体重を使ったトレーニングで十分な効果が得られます。
- バランス運動: 片足立ちや、つまずきを防ぐための足上げ運動など、バランス感覚を養う運動を取り入れましょう。
- ウォーキング: 有酸素運動としてウォーキングを毎日続けることで、筋肉への刺激を保つことができます。
- 頻度: 無理のない範囲で毎日、または週3〜4回程度
どの年代にも共通する3つの重要ポイント

年齢に関係なく、筋肉を維持・増加させるためには、以下の3つのポイントが不可欠です。
1. 「タンパク質」をしっかり摂る
筋肉の材料となるタンパク質は、年齢を重ねるほど意識して摂取する必要があります。
- 摂取目安: 体重1kgあたり1.5g〜2g
- おすすめの食材: 鶏むね肉、ささみ、魚、卵、大豆製品など
- プロテインの活用: 食事だけでは不足しがちなタンパク質を、プロテインで補うのも有効です。
2. 質の良い「睡眠」をとる
睡眠中に分泌される成長ホルモンが、筋肉の修復を促します。
- 睡眠時間: 最低でも7〜8時間の睡眠を確保する。
- ポイント: 寝る前にスマホを触らない、入浴するなど、質の良い睡眠をとるための工夫をしましょう。
3. 「休息日」を設ける
筋肉は、トレーニングで傷つき、休息中に回復・成長します。
- 休息の重要性: 毎日同じ部位を鍛えるのではなく、最低でも24〜48時間の休息を挟みましょう。
- ポイント: 休息日でも、ストレッチやウォーキングなど、軽い運動で血行を促進するのは効果的です。
筋肉量の維持に関するQ&A

Q1. 50代から筋トレを始めても効果はある?
はい、もちろん効果はあります。
何歳から始めても、トレーニングをすれば筋肉は成長します。若い頃のような劇的な変化はなくても、確実に筋力は向上し、健康的で動ける体を手に入れることができます。
Q2. 筋トレ以外で筋肉量を維持する方法は?
日常生活で、少しでも体を動かすことを意識するだけでも効果があります。
- エレベーターではなく階段を使う
- 一駅分歩く
- 掃除や洗濯といった家事をこまめに行う
Q3. 筋肉量を測る方法は?
体組成計を使えば、家庭でも手軽に筋肉量を測ることができます。
定期的に測って記録することで、自分の体の変化を客観的に把握できるため、モチベーション維持にもつながります。
参考:omron「体組成計(たいそせいけい)とは?」
まとめ

今回は、年齢別に見る筋肉量の変化と、維持するための運動について解説しました。
- 筋肉は、20代をピークに徐々に減少し始める。
- 20代は高負荷、30代は全身、40代は大きな筋肉、50代以降は自重・バランス運動がおすすめ。
- どの年代でも、タンパク質、睡眠、休息が不可欠。
年齢を言い訳にせず、自分の年代に合った正しい知識と運動法を身につけることが、いつまでも若々しく、健康的な体を保つための秘訣です。
今日から、できる範囲で運動を始めて、未来の自分のために投資をしていきましょう!
